遅かれ早かれ見ることは確実だ。NVIDIAは公式サイトでTegra APXについて"次世代のWindows MobileやWindows CE、およびAndroidベースのスマートフォン、ポータブルナビ機器(PND)、およびポータブルメディアプレーヤー(PMP)の能力を高めます"としている。また、GoogleにとってもNVIDIAにとってもエンドユーザーにとってもそのメリットは大きいからだ。
まずエンドユーザーにとっての利益。Tegraが携帯機器に導入されることでエンドユーザーにもたらされる利益を以下に列挙する。
・Adobe Flash PlayerのGPUアクセラレーション
・高度な3Dグラフィックス
・高度なメディア再生能力
・非常に小さい消費電力
いずれも今までの携帯では不可能だったことだ。携帯電話での動画再生は3gp等の専用形式で再生するのが主流であるし、TegraのようなHD動画のスムーズな再生は夢のまた夢だ(一部端末を除く)。3Dグラフィックスも今まで着々と強化されてきたものの、Tegraには遠く及ばない。そしてFlashのハードウェア再生支援はユーザーにオープンなWEBへの接続のためのより良い環境を構築してくれる。
次にGoogleにとっての利益を列挙する。
・より多くのユーザーがWEBへと繋がる。
この一言に尽きる。同社が提供する多くの無料WEBサービスはこの為のものだし、Androidも同様だ。Androidは通常の携帯電話よりも高いハードウェア性能を要求するが、Tegraならばスペックは十分だろう。また、AndroidのオープンなプラットフォームはTegraのための開発をさらに容易にするだろう。
最後にNVIDIAにとっての利益。
・Atomによって奪われていた市場の奪還
・PCに疎い層への同社の知名度の向上
NVIDIAはTegraの概要を説明する際に常々IntelのAtomを比較対象として持ち出してきた。そして、Tegraが劣っている(とIntelが指摘する)点はx86を採用していないことによる互換性の問題だけだ。一エンドユーザーの私としては、互換性の問題は微塵も感じていない。そしてAtomは最初に列挙したエンドユーザーにとっての利益を全く持っていない。フル機能のWindowsこそ動作しないものの、それ以外の点でTegraがAtomより優れているのは明白だ(一方Atomを採用した製品でWindowsのプリインストールが選択できない製品を私をしらないが)。
Tegra、Androidに関する私的意見は以上だ。GoogleとNVIDIAの今後の一層の活躍に期待しよう。個人的にはWILLCOM D4の次期モデルへのTegra 600 シリーズ採用、W-ZERO3次期モデルへのTegra APX シリーズ採用を願いたい。
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