2011年12月31日土曜日

Nexus SがUSB接続を認識しなくなってから復旧までの作業

Androidマーケット100億DL記念10円セールもあり、なんとなくアンインストールしていなかったアプリケーションのリストラも含めて完全に初期化しました。
今回生じた不具合(Nexus S側の不具合か私側が起こした問題かは不明)は、Android側、PC側共にUSB接続を認識しなくなるというもの。通常起動中は充電こそするものの、PC側もAndroid側も正常接続はおろか接続していることすら認識しなくなってしまいました。ちなみに起動中は認識しませんが、bootloaderでのfastbootコマンドやClockworkmod Recoveryでのadbコマンドは通るので、ハードウェアの故障ではなくソフトエラーであることはほぼ確定できました。
ここからDLしてきたClockworkMod Recovery 5.0.2.0をflashして
  • wipe data/factory reset
  • wipe cache partition
  • wipe dalvik-cache
  • wipe battery stats
を全て行いましたが、それでも治りませんでした。何度か色々な方法を試してみた所、一度だけ復活しましたが、いつの間にかまた認識しなくなってしまいました。
実は(分かっている人は分かっていると思いますが)これだけでは完全な初期化はできていません。完全な消去を行うには以下の手順を実行する必要があります(参考URL)。
  • wipe data/facvoery reset
  • format /system
  • format /boot
完全消去を行ったら、ここからDLしてきたzipをinstallしましょう。zipはClockwork Mod Recoveryを起動した状態でadbコマンドから送信することができます(adbコマンドの使い方はオプションコマンド無しでadbコマンドを実行することで確認可能)。/sdcardをmountした状態で行うのがベターでしょう。それなりに時間がかかる(数分程度)ので、慌てず騒がずゆっくり待ちましょう。
以上の手順で/sdcard下のディレクトリ以外のデータは失われたものの、復旧することができました。初期化されたクリーンな状態のガジェットに触ると何とも言えずニタニタしてしまいますね。

それではみなさん、良いお年を。

2011年10月26日水曜日

Nexus S 3G Ice Cream Sandwich Beta 2入れてみた。

Googleアカウントのログイン画面。
ウェブログインもできるので、2段階認証も利用できます。
でもGoogleアカウントにログインしないと認証システムアプリをDLできないので、
2つ以上Android端末を持ってるGEEKな方しか利用できません。
このROMの仕様なのか、Nexus Sでの仕様なのか、
ステータスバーは透過しないようです。
プリインストールアプリケーションの一覧。
今回のAndroidではシステムアプリケーションの無効化できますけどね。
ギャラリー、タイル状に敷き詰められるのかと思いましたが、
そんなことはなかったです。このROMの仕様かも。
ブラウザのメニューとオプションの深い層。
待望の全画面表示がデフォルトブラウザにも追加されました。
超快適ブラウジング画面(左)。タブの表示はアプリ切り替えと同様の操作感。
フリックでタブを閉じるところも同じ感覚です。
変わらない電卓。
ホーム画面にアプリとウィジェットを敷き詰めるとこんな感じ。
上部のGoogle検索バーはデフォルトで全ての画面に表示されます。
フォルダごっつええ感じです。
横画面はこんな感じ。ちょっと縦が詰め過ぎな感じです。
このROMの仕様かもしれませんが。
ロック画面と時計。時刻のフォントはHoneycombの物に統一されたようです。
時計は未調整のためか、はみ出てますね。たぶんこのROMの仕様。
壁紙選択画面とトリミング画面。ロムの仕様か選択画面が変な感じです。
トリミング画面は横表示に対応したためにややこしくなりました。
横表示での壁紙の表示はこんな感じ。
左端の画面と右端の画面。
縦画面ではこんな感じ。
音楽アプリは画面いっぱいにアルバムアートが表示されるようになりました。
ROMの仕様か見きれてしまってますが。
新しいGmailではアドレスをタップすると連絡さきが表示されます。
登録しておけば「お前誰?」ってなりません。便利。
ATOK。入力方法の切り替えは入力ボックスのロングタップではなく、
ステータスバーから行う仕様になりました。正直結構探した。
Googleマップがフリーズしなくなった!これはでかい!
(フリーズしにくくなっただけかも)
顔認証はオミットされてました。
beta2だから仕方ないね。

2011年10月1日土曜日

Nexus S ルート化手順と各種ノウハウ

々なサイトにルート化手順が載っているが、複数のページに様々なノウハウが散らばっているのでここに整理する。

大雑把な手順は以下のとおりだ

  1. Nexus Sをデバッグ接続する
  2. bootloaderを起動
  3. recoveryにclockworkmodをフラッシュする
  4. recoveryを起動
  5. systemをマウント
  6. suとsuperuser.apkをNexus Sにコピー
  7. suのアクセス権限を変更

 フォントを変更する場合、recovery状態でPCからCUIを用いて変更する方法と、Android上でシステム領域を書き換え可能なファイラを用いて書き換える方法がある。

以下に箇条書きでノウハウを書き連ねる。

  • SDK Managerは起動時に一斉に各種パッケージをインストールしようとするが、ドライバとプラットフォームツールズだけで良い※。
  • 横着せずにtoolsplatform-toolsパスを通さないと途中で止まったりする。
  • アップデート時は再びclockworkmodからsuのアクセス権限を再設定するだけで良い。
  • アップデート時、フォントを置き換えている場合は元に戻す必要がある。戻さないとアップデートに失敗する。
  • ファイラを用いてフォントを置き換える場合、アクセス権限に注意。間違えると永久再起動ループに陥ったりする。他のフォントと同様のパーミッションにしてやれば良い。
0. 必要なファイルの用意、セットアップ
 ドライバをAndroid SDK | Android Developersから、clockworkmodのリカバリイメージをRom Managerから、Superuserを[APP] Superuser 2.3.6.1 - Now on the Market [2010-09-05] - xda-developersからダウンロード。SDK Managerを起動し、以下の画面が表示されたらキャンセル。
 Available packagesからAndroid Repository->Android SDK Platform-tools, revision 7とThird party Add-ons->Google Inc. (dl-ssl.google.com)->Google USB Driver package, revision 4にチェックを入れ、Install Selectedをクリック、手順に従ってインストールしてください。
その後、スタートメニューからシステム環境変数の編集を検索し、PATHの末尾に"android-sdk-windows\platform-toolsのフルパス;android-sdk-windows\toolsのフルパス;"を追記して下さい。C直下にandroid-sdk-windowsフォルダをおいた場合は以下のような感じになります。

1. Nexus Sをデバッグ接続する
 Nexus Sをデバッグ接続するにあたって、設定->アプリケーション->開発->USBデバッグをONにする必要がある。また、ドライバは先ほどSDKからダウンロードしたものを用いる。デバイスマネージャを開き、Android 1.0またはNexus Sと表示されているデバイスを右クリック、ドライバソフトウェアの更新を選択する。以下のスクリーンショットではウィンドウのタイトルがAndroid Composite ADB Interfaceになっているが、ここは違っていても構わない。
 コンピュータを参照してドライバーソフトウェアを検索します(R)をクリック。
 コンピューター上のデバイスドライバーの一覧から選択します(L)をクリック。
 ディスクを仕様(H)...をクリック。
 参照(B)...をクリックし、SDKからドライバを読み込み。
 互換性のあるハードウェアを表示(C)のチェックボックスをオフにし、Android Composite ADB Interfaceを選択し、次へ(N)をクリックし、手順に従ってドライバをインストール。

2. bootloaderを起動
 0. 必要なファイルの用意、セットアップ でSDK内のplatform-toolsフォルダとtoolsフォルダにパスを通してあると思うので、コマンドプロンプトを起動し、"adb reboot bootloader"と入力。

3. recoveryにclockworkmodをフラッシュする
 先ほどのドライバのインストールと同様の手順で、今度はAndroid Bootloader Interfaceをインストール。
 インストールできたら、コマンドプロンプトを起動しなおし、"fastboot oem unlock"と入力。アンロック画面が出るので、音量ボタンでYesを選択し、電源ボタンで決定。
最初にダウンロードしたclockworkmodのリカバリイメージのあるディレクトリに移動(cdコマンド等)し、"fastboot flash recovery ファイル名"と入力。拡張子まで忘れずに入力すること。

4. recoveryを起動
 音量キーでrecoveryを選択し、電源ボタンで決定。

5. systemをマウント
 同様に音量ボタンで移動、電源ボタンで決定。mounts and storage->mount /systemでsystemフォルダをマウント。

6. suとsuperuser.apkをNexus Sにコピー
 コマンドプロンプト側で最初にダウンロードしたsuperuserを解凍したディレクトリに移動、suとSuperuser.apkを同フォルダに置き、"adb push su /system/bin/"、"adb push SuperUser.apk /system/app/"と入力。

7. suのアクセス権限を変更
 "adb shell"、"cd /system/bin"、"chmod 6775 su"、"exit"と入力。

 以上でルート化は終了。フォントを変更する場合、このままの画面で変更する場合は、同じフォルダにフォントファイルも置き、"adb push DroidSans.ttf /system/fonts/"と入力してやれば良い。

2011/10/26追記
※Android SDK revision 14からfastbootが付属しなかったので古いSDKが必要。

2012/01/04追記
※Android SDK revision 16でfastboot復活してました。

2011年8月26日金曜日

Windows Phone 7は他のOSと何が違うのか

 世界初のWindows Phone 7.5端末であるIS12Tが発売された。Windows Phoneの特徴はかねがね聞いていたが、実際に触ってみることでその全貌が見えてきた(本質とまでは言わないが)ので、ここで解説を行いたい。
 Windows Phone 7はiPhoneとAndroidの良いところを兼ね備えている。Microsoftによる(Appleほどではないが)厳格な統制によって、ハードはしっかりと管理されている。また、ソフト面ではMetroUIによって、全体に統一感をもたせている。ただし、このMetroUIそのものは特別に重要な点ではない。重要な点はその開発環境にある。
 Windows Phone 7は開発環境が非常に充実している。SDKの導入は少々大変だが、IDEの完成度が非常に高く、MetroUIの特徴でもあるパノラマインタフェースと併せて他のOSに対する大きなアドバンテージと言えるだろう。
 そして、Androidから取り入れられている良いところは、ずばりAndroidの大きな特徴であるインテントだ。Windows Phone 7ではこのインテントをより一歩推し進めた物を採用している。それがPeopleハブの本質だ。Androidでは、アプリケーションがインテントを通じてデータを渡すのに対し、Windows Phone 7ではOSがインテントを通じてアプリケーションにデータを渡すイメージだ。OSが主導してデータを統合的に管理する点で、Androidとは異なるOS全体のコンセプトを形作っていると言えるだろう。
 そして、Windows Phone 7では、スマートフォンにおいて何よりも重要な部品であるブラウザが非常によくできている。体感では、Androidよりも確実に高速で、iPhoneに勝るとも劣らない高速な応答性を実現している。また、レンダリングの速度においては他のOSの追随を許さない出来だ。HTML5の機能を利用したサイトにおいて、それは特に顕著だろう。あのIEをベースにしたブラウザとは思えない、素晴らしい性能だ。IEも最近になって大規模な改善が行われたが、数値上の性能はともかくとして、体感的な速度ではまだまだ他のブラウザに劣る点が多々ある。その点、Windows Phone 7に搭載されているブラウザは、非常によくチューニングされている。Windows Phone 7に対するMicrosoftの意気込みが伝わってくるというものだ。
 Windows Phone 7はAndroidやiOSと比肩するポテンシャルを秘めている。webOSの開発者の引き込みに成功したことで、ソフトウェアの数も改善されていくことだろう。今後のWindows Phone 7にも期待したい。

2011年8月24日水曜日

MacBook Air、VAIO Z、Ultrabook構想が示すノートブックの未来、Dynabookへの道

 2008年1月、最初のMacBook Airが発表された。この頃のMacBook Airは、最低22万9800円、上位モデルは38万8400円という、大変高価な代物だった。
 そして、2008年10月、GeForce 9400Mを搭載したモデルが発表された。これも、下位モデルが21万3800円、上位モデルは29万8800円というハイエンドモデルだった。しかし、このモデルは非常に大きい意義を持つ。Core 2 DuoとGeForce 9400Mを搭載するこのモデルは、性能のバランスが非常に優れているのである。当時のノートPCはは、大型のノートPCはディスクリートGPUを搭載するものの、モバイルノートに於いてはことグラフィックス機能は非常に軽視される傾向にあったと言える。
同じくGeForce 9400Mを搭載したモデルとして、DELLのStudio XPS 13が挙げられるが、これはMacBook Airと比較して1kg近く重いもので、モバイルPCと呼ぶの憚られる。
 MacBook Airと同様の、必要十分な性能を備えたモバイルPCと呼べるものは、2008年8賀つに発売されたソニーのVAIO type Zのみだったと言えるだろう。その後、VAIO type Zは後継モデルのVAIO Zへと連なり、他のモバイルPCには無い高解像度液晶等の独自のアドバンテージによって、市場でハイエンドモデルとしての地位を保っている。

 このような、必要十分な性能(有体に言えば、それまでのモバイルPCのグラフィックス機能を強化した性能)を持つモデルは、長らく高価なハイエンドモデルとして市場に君臨し続けていた。そこに変革をもたらしたのが、ポストネットブックとして登場したAcerのAspire Timelineシリーズである。
 2009年6月に発売されたAspire Timelineシリーズは、1.6キロと多少重いが、Core 2 Duoを搭載し、8時間のバッテリーライフを実現しながら8万9800円という破格のコストパフォーマンスを実現した。下位モデルではGPUはチップセット内蔵で、上位モデルに用意されるディスクリートGPUを搭載した場合は重量はさらにかさみ、モバイルPCと呼ぶには厳しい重量になってしまう点は少々残念だったが、このコストパフォーマンスの良さはそれをもって余りあるものであり、市場の価格破壊を行い、全体の値段に波及したことは間違いないと言えるだろう。

 Aspire Timelineシリーズの影響を受けて、各社が有象無象の安価なモバイルPCを乱造する中に、流星のごとく登場したのが第4世代MacBook Airである。第3世代の次点で15万~20万円と、それ以前と比べて大分値下げはされたが、それでもそれなりに高価であることには違いなかったが、2010年10月に発売されたこのモデルでは8万8800円~と大幅に値下げが行われた。このモデルではグラフィックスにGeForce 320Mが採用されていて、必要十分な性能と抜群のコストパフォーマンスを誇るモデルとなった。

 そして、この市場に次なる変化をもたらしたのが、Intelの第2世代Core iプロセッサ"Sandy Bridge"である。第2世代Core iプロセッサのリリースにあたって、将来を見据えた上でチップセット内蔵グラフィックスの性能を大きく底上げした。Sandy BridgeではCPUとGPUがオンダイレベルで統合され、転送速度が大幅に上がっただけでなく、その他にも様々な改良が加えられ、Intelの新世代プロセッサに相応しいクオリティのプロセッサが誕生したと言える。後々のCPUの歴史上でも重要なプロセッサの一つに数えられることは間違いないだろう。
 これにより、同CPUを採用するほぼ全てのコンピュータが、これまでに何度も本記事で述べた"必要十分な性能"を備えることになる。また、Sandy BridgeではCPUとGPUが統合されるので、それまでのディスクリートGPUを採用することで必要十分な性能を実現してきたコンピュータと比較して、実装面積を縮小し、さらに消費電力を抑えることまでも可能となる。
 ミドルレンジ以下のディスクリートGPUは、GPUを内蔵しない一部のプロセッサを除いて不要のものとなり、ゲーマー等のための本当にハイスペックなGPUを必要とする人々のために提供されることになる。これは、Intelの持つ市場訴求力を利用した、コンピュータを使う全ての人のコンピュータのGPU性能の底上げであると言えるだろう。
 2011年7月にリリースされた最新の第5世代MacBook Airでは、いち早くこの第2世代Core iプロセッサが採用され、持ち前の性能のバランスの良さと抜群のコストパフォーマンスを遺憾なく発揮している。

 そして、それまでの市場の動向を見極めた上で、Intelが発表したのが"Ultrabook"である。Ultrabookは、Intelによれば、現行の主流のノートPC(すなわち第2世代Core iプロセッサであるSandy Bridgeを採用するノートPC)と同等以上の性能を備えながら、薄く軽く、低価格で販売されるノートPCを指す。具体的には、Intelの次世代プロセッサである"Ivy Bridge"を採用するノートPCや、その後継プロセッサを採用するノートPCを指すのだろう。
 そして、この構想は、アラン・ケイ氏が提唱したDynabookへ至る道の一つであるとも言える。ソフトウェアレベルで、Dynabookへと繋がる道筋はまだまだ不明瞭なままだが、性能的な部分ではDynabookはUltrabookの延長線上にあるものであると言えるだろう。
 Ultrabookに属するPCが将来発表されていくであろう中で、μSSDを採用したモデルが増加し、将来的なノートPCでの主流のストレージはSSDになっていくことが予想される。今よりもさらに、モバイルブロードバンド環境を内蔵する環境は増え、クラウド化も進むだろう。そうなれば、必要なストレージの容量の増加スピードは鈍化するだろう。ユーザの要求として、薄型軽量化、バッテリライフの改善、エンタテイメント向けの高性能化が要求される中で、今まで足かせとなってきた2.5インチHDDが減っていくだろう、と私は予想している。HDDは、そのハードウェア特性上、縮小すれば速度が低下するからだ。一方で、SSDは半導体メモリであるから、そのような物理的特性にとらわれない。モバイルPCと非常に親和性の高いハードウェア特性を持つのである。

2011年8月17日水曜日

OS X Lion 所感

 OS X Lionがリリースされて一月が過ぎた。本当はもっと早く書く予定だったが、遅くなってしまった所感をここに記すことにする。また、Lionの新機能だけでなく、Mac OSについても同時に書き連ねることにするので留意されたい。

 先に従来から搭載されていた機能について書くことにする。私はMac OSの滑らかなスクロール機能を非常に気に入っている。以前の記事でも述べたが、この機能はスクロール可能な領域についてドット単位(あるいは内部的にはもっと小さな単位かもしれない)でのスクロールを可能とするもので、Windowsの行単位またはページ単位の不格好なスクロールとは一線を画すものだ。
 この機能は、Macが垂直統合型モデルによって生産されているため、主流なラップトップモデルに大きなトラックパッドが搭載されていること、Apple社自身がリリースしている周辺機器の力が強いこと、そしてその中にMagic Trackpadが含まれることに依るところも大きい。
 この機能を、「様々なアニメーションによる無駄な視覚効果の一つに過ぎない」と切って捨てる方も多いかと思うが、それは断じて違うと断言しよう。何故なら、このアニメーションは無駄ではないからだ。何故無駄ではないのか?それは、この視覚効果が人間の画面に対する追従性を著しく改善するものだからである。この機能はWindowsのスムーススクロール等とは比較にならない快適さを提供してくれる。スムーススクロールはスクロールした際の追従速度を下げて、間のアニメーションを保管するだけだが、Mac OSでは慣性スクロールで指にぴったりと吸い付くように画面もスクロールし、指を止めればピタリと止まってくれる。トラックパッドというデバイスとの親和性も相まって、その差は雲泥の差だ。
 Windowsでも一部のデバイスでドライバとユーティリティを導入すれば同様の機能を実現できる物も無いことはないが、やはりカーネルレベルでOSに統合されているのとは訳が違う。

 次にプロセス管理機能について述べよう。プロセス管理機能とは言っても内部的なものではない。マルチタッチジェスチャ、フルスクリーンアプリケーション、Mission Controlを併せて、この記事ではそう呼ぶことにする。
 マルチタッチジェスチャは、これらのプロセス管理機能を直感的かつワンアクションでアクセスできるようにしてくれるものだ。特に、Mission Controlによる仮想デスクトップ機能との親和性の高さは賞賛に値する。横に一直線にならんだ仮想デスクトップを、マルチタッチジェスチャによって画面を払うような感覚で遷移することができるのは、非常に優れたUIだ。
 そして、この機能はフルスクリーンアプリケーションと密接に結びついてくる。Lionでは、全画面化したアプリケーションは自動的に仮想デスクトップの一画面を専有する。勝手にこのようなことをされることを嫌う人も多いだろうが、私はこの機能を粗忽ね気に入っている。全画面化する、ということは、デスクトップ全体を使って作業をしたいアプリケーションであることの明示化だ。ならば、そのアプリケーションを最小化したりしながら同じデスクトップ内で複数のウィンドウを扱うことはナンセンスだ。自動的に仮想デスクトップの一画面をウィンドウに割り当て、ウィンドウが閉じられたらそのデスクトップも同時に閉じる、というのは非常にスマートな機能である、と言えるだろう。
 同時にフルスクリーンアプリケーションは集中力を高める効果をもたらす。一般的な全画面化をより推し進めた機能であるから、そのアプリケーション一つに対する集中力の向上、生産性の向上は著しいだろう。同時に、アプリケーションをフルスクリーン化している状態でも、アプリケーションの切り替え速度に抜かりは無い。テキストを書きながら、そのテキストを書く上で調べ物をするのにブラウザを開いている場合等、マルチタッチジェスチャによって瞬時に仮想デスクトップ間を行き来することができるからだ。このように、マルチタッチジェスチャ、フルスクリーンアプリケーション、Mission Controlは密接に結びついている。単なるiOSの機能を宣伝用に持ち込んだだけだ、という人はこの事をもっとよく考慮すべきだろう。
 また、アプリケーションをどのデスクトップで開いているかも、Mission Controlによて統合的に扱い、瞬時に判断できる仕組みが整っている。これらの機能は、他のOSと比較して群を抜く操作性を実現するものであることを、他のOSは認めなければならないだろう。

 以上が、Lionの最も大きな革新であるように思う。最後に、幾つかの細かい機能について述べることにする。
 まず最初に、LaunchpadとMac App Storeについて述べる。この2つの機能について、特に前者についてはiOSの機能を無意味に持ち込んだだけだ、と酷評する人も多いが、私はそうは思わない。たくさんのアプリケーションがインストールされたコンピュータにおいて、使用したいアプリケーションに素早くアクセスすることができることはとても重要なことだ。Launchpadを使用すれば、画面全体にカラフルなアイコンがグリッド上に並ぶことになるので、明快で見やすい。
 また、Mac App Storeを通して配信されるアプリケーションは、一定の作法を以って開発され、インストール、Launchpadへの登録、アップデート、アンインストールまでMac App Storeで統合的に扱えるようにできているので、ユーザはアプリケーションのアップデートについて気にする必要が無い。これはとても大きなアドバンテージであると言える。
 AirDropは、それ自身は便利な機能ではあるが、別段技術的に珍しい機能であるようには思えない。Nintendo DSや3DS、PSPのアドホック通信に類似する技術で、むしろ他のOSにもあって然るべき機能であるように思える。異なるOS間での通信となると話は変わってくるのであろうが(であるからして、Macユーザが集まる場でないと使えない機能であるのが辛いところだ)。
 マルチタッチジェスチャが基本に据えられたことにより、スクロールバーが消えたことについて、私自身はよいことであると思う。画面をアプリケーションがより広く扱えるのは良いことだし、設定で復活させることもできる。なによりかっこいいしね!
 再開、オートセーブについては、私自身がその全貌を把握できていないのでここでは述べない。便利な機能であることは確かだろう。

ここが変だよ!Android

Androidについて、何とかして欲しいと思う点。

・標準APIでオープンファイルダイアログを備えない
Androidは、ファイルを開くダイアログを標準のAPIとして備えていない。このため、個々のアプリによって独自のダイアログを実装していたり、OI File Managerを呼び出してそのインテントを受け取る等、それぞれバラバラの実装方法を採っている状況だ。GoogleはAndroidにオープンファイルダイアログを実装するべきだ。

・標準でファイラアプリを備えない
先のオープンファイルダイアログに関連する問題だが、標準的なファイラくらいは備えて欲しい。

・ディスプレイ消灯後の遅延ロック機能
ディスプレイの消灯とロックは別々のタイミングで行うべきだ。もっと言えば、ロックキーを押して消灯してから一定時間後に実際にロックをかけるような設定を設けるべきだ。これは、スクリーンセーバーを一定時間表示してからスリープに入るのと似たような感覚だ。特に、Androidでは頻繁に画面を消す人は多い。セキュリティーの問題からパスワードをかけている人にとって、そのたびにパスワードを入力しなくてはならないのは、かなり面倒なことだ。

・ストップウォッチ・タイマー機能
どういうわけか、Androidでの時間を計るアプリケーションは異様に電池を消費する。この機能について、低消費電力化を行う必要がある。また、標準の時計アプリにストップウォッチとタイマー機能くらいは標準で備えて欲しい。

・フラッシュの扱い
現状、LEDフラッシュはデバイスによって扱いが異なり、ソフトとハードの組み合わせによって扱えたり扱えなかったりする。できればGoogleが推奨の実装を提示し、統一されたAPIからLEDフラッシュを操作できるようにするべきだ。

・メディアファイルのリスキャン
追加されたメディアファイルを各種マルチメディアソフトから扱うには、再起動するか、Rescan Mediaなどのサードパーティ製ソフトを用いるか、特殊な操作が必要となる。設定等からメディアのリスキャンを行えるようにするべき。

・スクリーンショット
ルートなしで扱えるようになるというアナウンスがあったが、その後はどうなったのだ?

・ブラウザとフォント
フォントを扱う仕組みを整え、ブラウザでフォントを指定できるようにして欲しい。

・Google Talk謎の挙動
起動直後に音もなくログインして、通知すら出さないのはやめてください!

以下2011/10/04追記
・音楽アプリのGUI
アルバムアートはできるだけ大きく表示して欲しい。また、歌詞の表示機能も欲しい。その他、GUIのお粗末さが目立つ。

2011年3月14日月曜日

Windowsが抱えるスクロール機構の問題点

 ThinkPadを使用していて常々不満に思っている点がある。Windowsのスクロール機構だ。
 ThinkPadではセンタークリック+ポインティング・スティックの操作によってスクロール操作を行うことができ、スクロールの速度はポインティング・スティックにかける力の大きさによって調節することができる。このスクロール速度の調節は「n行(設定で変えられる)のスクロールの頻度」によって実現している。これこそが問題の根源である。これにより以下の問題点が浮上する。
・設定した行数未満スクロールしたい時に弱い力をかけても小さくスクロールすることができず、定期的にn行ずつカクカクとスクロールしてしまう
・力の掛け具合によって大きくスクロール速度が変わってしまい、中間的スクロール速度を利用できない
・かける力が弱いほどスクロール頻度が下がり、カクついて見える。
これらの問題はすなわち、「スクロールの量的な値をポインティングデバイスから取得できない」ということを意味する。
 一部のポインティングデバイスは独自のプログラムやドライバ等によって量的スクロールを実現しているようだが、これは根本的解決手段にならない。クリック感のあるホイールを搭載するマウスならばこれで問題ないのだろうが、それ以外の全てのデバイスでこの問題は発生するからだ。最も多くこの問題が現出しているデバイスは、クリック感の無いホイールを搭載するマウスだろう。
 しかもMicrosoftはこの問題をスマートスクロールと呼ばれるスクロールに画面が追いつくのを遅くするだけの機能を用いてごまかし、放置している。AppleがMacのマルチタッチトラックパッドによって滑らかなスクロールを実現する一方で、滑らかにスクロールさせるにはスペックが足りなかった頃に開発されたスクロール機構を未だにMicrosoftのWindowsは引きずっているのだ。

Nexus Sファーストインプレッション

 個人輸入でNexus S購入しました。輸送費も含めて5万円弱で購入することができました。使っている感じは、Desireとそう変わらない、といった感じです。Nexus Sの方が液晶が大きく、スペックも上なので操作しやすく高速に動作するはずですが、比較しないとわからないレベルです。2.3になってインタフェースは格好良くなりましたが、それ以外特に体感面ではあまり変わりありません。
 Desireと比較して光学ポインタや決定ボタンが無く、本体下部の4ボタンが物理ボタンではなく、タッチセンサで、並びも異なりますが、これも慣れの問題です。インカメラは使わないのでよくわかりません。ロック・電源ボタンが本体右上横に付いているのも慣れが必要ですね。
 Nexus Sには2つ問題があります。まず、本体がツヤツヤの素材でできているので、指紋が気になる上に滑りやすく落としやすいこと。次に、戻るボタンを押した際に離した判定をうまく感知できず、戻るボタンを長押しした判定になり、本体下部のボタン操作ができなくなることです(一度ロックすれば直ります)。

 Nexus SはMicroSDスロットを持ちません。その代わりに本体にパーティションを区切られた16GBのフラッシュストレージを内蔵しています。ディレクトリ名はsdcardになっています。APN設定すればSoftBank及びドコモの回線を利用出来るそうです。

DeFroST 2.5a 導入方法 3.カスタムROMのインストール

あーばばば。気合いれて翻訳したらなんかだれてきたからカスタムROMのインストールは適当にやるお!!
とりあえず1で言ったバックアップをもっかい確認したらマーケットからRom Managerをインストール。
ついでにいれたいカスタムROMをSDカードにいれておく。
Rom Managerを起動したらClockworkMod Recoveryを導入して、一応現在のROMをバックアップ。バックアップできたらSDカードからROMをインストールを選んでワイプにチェックしてインストール。この時端末のデータ全部消えるので注意(SDカードは消えないよ)。インストール中に電池きれたら死ぬかもわからんから気をつけてね。
完了したらバックアップしたapnとかフォントとかを戻す。めんどくさいから自分で調べてくれ。いじょ。